ヤマタノオロチ(日本神話) |
世界のはじめの時に高天が原でアメノミナカヌシノカミが出現し、つづいてタカムスビノカミ、カミムスビノカミの二神が現れます。これを造化三神といいます。 その後七代かかりイザナギ・イザナミノミコトが生まれました。スサノオノミコトは高天が原を追放されて出雲に降り、ヤマタノオロチを退治して、その尾から草薙の剣をとってアマテラスオオミカミにささげます。 スサノオノミコトの子孫のオオクニヌシノミコトはナカツクニ(トヨアシノハラノクニ)を平定して支配者になりますが、高天が原から使者がきて国土の献上を命じたので国をゆずってヨミノクニへ行きます。イザナギ・イザナミノミコトは結婚して淡路島をはじめに日本国土に八つの島々と多くの神々を生みますがイザナミは火の神を生んで死に、悲しんだイザナギは死者の行くヨミノクニを訪れますが追われて命からがら逃げ帰ります。 イザナギは日向で「みそぎ」を行い日の神アマテラスオオミカミ、月の神ツキヨノミコトと弟神のスサノオノミコトを生みます。アマテラスオオミカミは神々の世界である高天が原を治めますがスサノオノミコトは父神の命令にそむいて海原の国を治めず乱暴をはたらいたためアマテラスオオミカミは天の岩戸に隠れ天地は暗やみとなりますが、神々が力をあわせて岩戸を開きアマテラスオオミカミは再び姿をみせます |
ゼウス(ギリシア神話) |
ギリシア神話で一番有名な神様、一番偉い神様は「ゼウス」ですね。ギリシア神話の最高の神で、大神ゼウス。まずは、ゼウスという神様を覚えましょう。 実は、太陽系の9つの惑星のギリシア名には、このゼウスを中心にした家族の名前が割り振られています。簡単にいえば、9つの惑星たち、これは全員が家族関係になっています。
太陽は、英語ではサンですが、これは神様のなまえではありません。ギリシアの神様では、ヘリオス。ヘリオスは、太陽の神で、同じく太陽の神アポロンと同じ神ともされる。ゼウスの父クロノスの兄弟テイアの息子ですので、ゼウスのいとこになります。曙の神エオスや月の神セレネの兄弟。
水星は、英語でマーキュリー。これは、ローマ神話の商業と盗賊の守護神メルクリウス(Mercury)からきていて、ギリシャ神話では神々の使者である伝令の神・ヘルメスに相当します。ヘルメスは、ゼウスとプレアデス姉妹のひとり・マイアの子供です。非常に聡明で器用で素早く、宵と明け方の空を行き来する様子に、すばしこい伝令神ヘルメスの姿が結びつけられたのです。
金星の英語でヴィーナス。美と愛の女神の名前で、ローマ神話ではウィーヌス、バビロニアではイシュタル、ギリシャ神話ではアフロディテに相当します。アフロディテが、クロノスがウラノスを切り付けたとき、クロノスの体の一部がもとになって生まれました。または、ゼウスと女神ディオネの子という説や、海の泡から生まれたという説があります。
地球は、英語でアースですが、惑星の中で地球だけは、ギリシャ神話やローマ神話をもとにしていません。最近、地球の自然環境全体をガイアとよぶこともあります。ガイアはゼウスのおばあさんであり、おっぴさんです。
月は、英語でムーンですが、ローマではルナ、ギリシャでは月の神アルテミスまたはセレネと呼ばれていました。
月の神アルテミスは太陽神アポロンの双子の妹です。アルテミスとアポロンは、ゼウス(木星)と女神レトの子供でもあります。また、アルテミスはプレアデス姉妹の主人であったりオリオンの恋人にもなりました。
一方、月の神セレネは、太陽の神ヘリオスの妹にあたります。ヘリオスは、巨神族の長兄ヒュペリオンとテイアの息子で曙の女神エオスと兄弟です。
火星は英語でマーズ。これは、ギリシア神話では、ゼウス(木星)とヘラ(=ユーノー、ジュノー:第三番小惑星)の息子で、軍神アレス、ローマ神話のマルスに由来します。マルスは、ギリシャ神話と関連づけられる前には農業の神でした。3月は英語でマーチですが、これはマルスからきています。また、さそり座のアンタレスは、火星の敵という意味のアンチ・アレスから来ています。
木星は英語でジュピター。これは、ローマ神話の主神ユピテルに由来し、ギリシア神話の大神ゼウスに相当します。クロノス(土星)の息子です。
土星の英語名サターンはローマ神話の時の神サトゥルヌスで、ギリシア神話では父ウラノスを抑えて天地の支配者の座についた巨神族クロノスです。サターンは、英語のサタディ(土曜日)の元となった単語です。
天王星はウラノスで、ギリシア神話の天空の神ウラノスの名前がそのまま付けられています。クロノス(土星)やタイタン(土星の衛星)など巨神族の父親。
海王星は、ローマ神話での海の神の名前でネプチューンです。ギリシア神話では海神ポセイドンにあたります。クロノス(土星)の息子でゼウス(木星)の兄にあたります。
冥王星は、ギリシャ神話で冥界(死者の世界)の王プルート、ギリシャ神話のハーデスの別名・プルトンに由来します。太陽から非常に遠く,暗黒の世界であることからついたのでしょう。ハデスはクロノス(土星)とレアの息子で、ゼウス(木星)やポセイドン(海王星)の長兄にあたりますまた、小惑星や衛星の名前としても、ギリシア神話の神たちが多数登場しています。
ベスタ:ゼウスの姉のヘスティアは、ギリシア語で「かまど」の意味。ラテン語ではウェスタVestaで、第4番小惑星ベスタの名前になっている。ジュノー:軍神アレス(火星)の母ヘラの別名ジュノーに由来します。
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ポセイドン(ギリシア神話) |
ギリシア神話の海洋を司る神。イオニア方言系ではポセイダオンとも呼ばれる。また、地下水の支配者でもあり、泉の守護神ともされる。古くは大地の神(特に地震を司る)であったと思われ、称号の1つに「大地を揺らす神」というものがある。また、馬との関わりが深く、競馬の守護神としても崇められた。トロイア戦争ではトロイア側に味方し、アカイア勢に敵するところから、元来はギリシア人の神ではなく、先住民族の主神であった可能性も強い。
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アテナ(ギリシア神話) |
知恵と戦と技術と織物の女神。 彼女は厳密にいうと、母親はいません。
父親であるゼウスの頭から生まれたのです。 ある日、全知全能の神ゼウスと非常に思慮深い神メティスとの間に 子供ができました。
ゼウスは、自分の知恵と彼女の思慮深さを持つ子供は、非常に優れた神に なるに違いない、と考え、そんな地位を危うくさせる子供を産ませるわけには
いかないく、メティスを飲み込んでしまいました。 しかし、ある時ひどく頭痛がするので息子で鍛冶の神ヘパイストスに頭を切開
してもらいうと、中から鎧をきた女神が飛び出してきました。 これがアテナの誕生です。
ゼウスの頭から生まれた彼女は永遠に男女の愛とは無縁の存在でした。 |
ペガサス(ギリシア神話) |
ペガサスは、勇者ペルセウスが怪物メドゥサの首を切ったとき、その血が岩にしみいると飛び出した天馬のこと。さて、王子ベレロフォーンは怪物キメラを退治することになってアドバイスを求めにアテナの社でおこもりをした。すると夢に女神があらわれて、金のくつわを授け、ペガサスはピレーネの泉の水を飲みにくる、と言った。王子は泉でペガサスを見つけ、くつわをかけて乗り、キメラの住処へ連れて行ってもらい、これを倒した。ところがその後王子はいい気になってペガサスに乗って、神の住むオリュンポスの山に登ろうとした。
そこでゼウスがアブを放ってペガサスを刺させたので、ペガサスは王子を振り落としてそのまま空にかけあがって星になった。大地に落ちた王子はその後、盲目のびっこになって、みじめな最後をとげた。
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ケンタロウス(ギリシア神話) 射手座 |
ギリシャ北部のテッサリアの山地にはケンタロウロスと呼ばれる一族は住んでいました。ケンタウロス族は上半身が人の姿で、下半身は馬の姿をしていた。彼らは山野を走り回り粗野で乱暴なふるまいが多かった部族でした。しかしケイローン(キロン)は例外でした。
礼儀正しく、賢明で、音楽や医術に秀でて、狩の名人でもあったのです。ケイローンは太陽と音楽の神アポロンと月と狩の女神アルテミスからこれらの才能を授けられたと言われる。
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ミノタウロス(ギリシア神話) |
紀元前1500年。クレタ王国は蛮族アカイア人の侵攻の前に屈しようとしていた。王女テアと弟のイカロス王子は追手を逃れて森の洞窟に入ったものの、牛頭人身の怪物ミノタウロスに行く手をふさがれてしまった。ところが意外にもミノタロウスは、怪物どころか、森を愛する知的で穏やかな生きものだった……クレタの森の幻獣たちとともに、侵略者から故国を守ろうと立ち上がった王女と王子 |
グリフォン(ギリシア神話) |
鷲の部分は金色で、ライオンの部分はキリストの人性を表した白であるともいう。コーカサス山中に住み、鋭い鈎爪で牛や馬をまとめて数頭掴んで飛べたという。紋章学では、グリフォンは黄金を発見し守るという言い伝えから、「知識」を象徴する図像として用いられ、また、鳥の王・獣の王が合体しているので、「王家」の象徴としてももてはやされた。
グリフォンには重要な役目が2つある。1つは天上の神々の車を引くことであるが、「復讐の女神」ネメシスの車を引くグリフォンは、ほかのグリフォンと違い身体も翼も漆黒である。また、彼らは馬を目の敵にしているが、これはどうも神々の車をひくという役目を横取りされかねないと思っているためらしい。2つめの役目は欲に目の眩んだ人間の処罰である。グリフォンの発祥の地は、数多の財宝が眠るとされる中東の砂漠地帯であり、富のためなら命を惜しまない強欲な人間を惹きつけてきた。しかし、砂漠の空を巡回するグリフォンにたいていの者は見つかってしまい、その爪と牙の餌食となっている。長い年月の末、グリフォンの目を掠めることに成功した者達の手によって、財宝は掘り尽されたがグリフォンは今も健在であり、行動範囲を広げているという。そのため、あまり欲張ってばかりいると彼らの処罰の対象になりかねない。
グリフォンと牝馬の間に生まれた、鷹の上半身に馬の下半身を持つ生物は、ヒッポグリフ(hippogriff)と呼ばれる。
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メドゥーサ(ギリシア神話) |
メデューサとも。ヘレネス(ギリシャ)の神話に出てくる。ゴルゴンの3姉妹の末。姉達、「力」のステンノ、「飛翔」のエウリュアレと共に「女王」メドゥーサと呼ばれる。
以前は美しい娘だったが、ポセイドンの求愛をうけたメドゥーサに、女神アテナが嫉妬し、醜い姿に変えられた。そのことを抗議した姉達も同じ運命を与えられた。
その姿は鱗のような身体に、飛び出した大きな目、真鍮の翼と鉤爪を持ち、その頭髪は一本一本が蛇であった。1人だけ不死でなかったメドゥーサは英雄ぺルセウスによって殺された。
首を切られたメドゥーサから、クリュサオルとペガソスが共に飛び出した。
あるいはメドゥーサは、古代トルコの大地の女神としても知られる。蛇の髪は大地や水を表している。これは大地母神=水神という関連性で、東洋にもよく見られる。
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ケルベロス(ギリシア神話) |
ケルベロスはギリシャ神話に登場する地獄の番犬である。
地獄(タルタロス)の青銅の門の前にひかえ、地獄から勝手に出ようとする亡者、もしくは勝手に入ろうとする生者の存在を見張る。彼らに見つかると、巨大な牙でぼろぼろにされてしまうといわれている。しかし、地獄の渡し守カロン(チャロン)に対してはきわめて忠実な態度を取る。ケルベロスの起源は古代エジプトにあるといわれている。古代エジプトでは、王墓の墓守に犬が使用されることが多かったので、古い段階から、犬は「墓を守る存在」「死者の門を守る存在」と見られるようになった。エジプト神話の死の神アヌビスも、犬(ジャッカル)の頭の持ち主として描かれている。ケルベロスは三つ首の犬という姿が一般的だが、古くは50、あるは100以上の首を持つともいわれていた。「ケルベロス」という名称も、「百の頭を持つ獣」という意味のラテン語Centiceps
Belluaから来ているという説もある。古代ギリシャの詩人ヘシオドスは、ケルベロスの首の数を50と設定した。ケルベロスの弱点は、素晴らしい音楽と甘いものである。ギリシャ神話の英雄物語にも、それでケルベロスを手なづけて、地獄の門を通り抜けてしまっている。ギリシャ神話随一の詩人オルフェウスも、竪琴の音でケルベロスを眠らせている。太陽の光にも弱く、例えば、ヘラクレスに捕獲されて地上に連れて行かれたときは、苦悶して猛毒のよだれを滴らせた。そのよだれは、草木を猛毒のトリカブトに変えた。
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キマイラ(ギリシア神話) |
ギリシャ神話に登場する、複数の生物が合成した姿を持つ魔物です。その姿を有名にさせたのは紀元前5世紀に作られたブロンズ像です。此は頭と体が獅子で蛇の尾を持ち、肩口から牡山羊の頭が生えているという姿でした。他に、獅子の前半身に牡山羊の下半身、前方に獅子、ドラゴン、牡山羊の3つの頭を持ち、尾は蛇の頭、背にはドラゴンの翼を持っているというモノ等も有ります。しかし、此はRPG等に登場する姿で、伝説の中に登場するキマイラには翼は無かったとされています。初期のキマイラはヒッタイトの時代に作られたモノで、この時代ではキマイラは3つの季節を表す聖獣とされていました。獅子は春、山羊は夏、蛇は冬を表していたとされています。
ギリシャ神話におけるキマイラは、エキドナとテュポーンの子供として誕生しています。このキマイラは雄の獅子や山羊の頭部を持っているのにもかかわらず雌として扱われています。尚、このキマイラは英雄ベレロポンによって退治されています。当時、キマイラはリュキアにあるキマイラと言う名の火山に棲み、時折街に降りては口から炎を吐き、暴れ回っていました。其処へベレロポンが訪れ、リュキアの王イオバステの命を受けキマイラ退治へと向かいました。ベレロポンはペガサスに乗り、炎の届かない上空より矢を射かけ、弱ったところでキマイラの口の中に鉛を放り込みました。
キマイラが炎を吐くと、放り込まれた鉛がその炎で溶けだし、溶けた鉛が体内へと流れこみ体の中から焼きつかされ息絶えました。また、他の説ではキマイラが弱ったところで、最初から溶けた鉛を流し込んだという説もあります。キマイラの棲んでいたという火山は、山頂部分には獅子が、中腹には山羊が、裾野には蛇が住んでいたと言われています。
この事から、もしかしたらキマイラはこの山そのものを表していたのかもしれません。 |
ユニコーン(キリスト教神話) |
イギリス文学に、頻繁に出没する神聖な生き物として、あまりにも有名なユニコーンですが、その出自は今一つ不明確なものがあります。それは、神話と
してではなくドルイド教の民間伝承として伝えられたことにもよるようです。 外見上の特徴は、白い馬の姿をしていることと、一本のまっすぐとがった角が
あることでしょう。さらに、もしあなたの観察力が優れているならば、その目も知性をたたえているのがわかるでしょう。
ユニコーンの力のほとんどは、その角に秘められています。邪悪な力を払い、 いかなる病気も治すことができるとされています。しかも、その力は、角だけ
になっても、少しも弱まりません。それ故に、ユニコーンを追い求めその角を 手に入れようとする狩人も後を絶ちません。しかし、頭がよく警戒心の強いユ
ニコーンは、ある方法を用意なければ捕まえることはできないとされています。 その方法とは、ユニコーンが唯一気を許すもの、つまり汚れを知らぬ乙女を使
っておびき寄せるしかないのです。ひとたび気を許すと、日頃、気の休まる暇 もないユニコーンは、どっと疲れが出てくるのでしょう、乙女の膝枕で眠って
しまいます。そこを取り押さえれば、捕まえることができます。また、乙女の いうことだけを聞く、ともいわれています。
こうして捕まえたユニコーンの角は、魔法の薬の材料として、きわめて高価
に取り引きされるのです。それ故、19世紀に至るまで、ロンドンでは、ユニコーンの角の粉が入った薬と称するものが本当に売られていました。
しかし、この薬に入っていたのは、一角鯨の角の粉だったのです。また、一角鯨の角自体もユニコーンの角として取り引きされていたようです。それ故に、今でも、ユニコーンは、一角鯨を元に生まれた伝説であるとされています。また、ユニコーンは、神聖な力の象徴として、獅子とともに、王侯貴族の紋
章などに使われています。よく知られているものにスコットランド王家の紋章 があります。ユニコーンは警戒心の大変強い生き物ですから、人間がユニコーンに害を与
えない限り、ユニコーンから襲いかかってくることはまずありません。人間がユニコーンと出会えるのは、誰かの病気を治してもらうために、ユニコーンを連れに行く時ぐらいに限られるといっても過言ではないでしょう。しかし、それはよほどの幸運に恵まれるか、神のご加護でもない限り、大変難しいに違い
ありません。なんといっても、すべての魔法の薬は、その効果に見合うだけの
苦労と引き替えに、初めて得られるものなのです。しかし、首尾よく見つけることに成功すれば、如何なる病、たとえそれが邪悪な魔法によるものだとしてもなおすことができるでしょう。 |
ドラゴン (キリスト教神話) |
ラドン Ladon
ギリシャ神話に登場するドラゴン。100個の頭を持っているともいわれる。世界の西の果ての、昼夜の境目にあるヘスペリスの園で黄金の林檎の木を護っている。けして眼を閉じないうえ、100個の頭でいろいろな声、あるいはいろいろな国の言葉で話すという。ヘラクレスに殺されたという説もある。
ギリシャドラゴン
エキドナ Echidnaギリシャ神話に登場する、下半身が蛇で上半身が美しい女性の姿をした怪物。
アルカディアの洞窟に棲み、美しい女性の上半身だけを見せて旅人を誘惑しては食っていたが、最後は百眼の巨人アルゴスに殺された。
怪物の母とも呼ばれる彼女はたくさんの怪物を生み出している。
地獄の番犬ケルベロス、レルネのヒュドラ、三頭の怪物キマイラ、スフィンクス、ネメアのライオン、黄金の林檎を護るラドン。
オピーオーン Ophion
古代ギリシャの秘教であるオルペウス派の人々が信じていたとされる宇宙蛇。
オルペウス派の思想によると、世界は始め一つの卵しかなく、その中からオピーオーンが生まれ、その身体から神々などが生まれたとされる。
世界最初の王とされているが、大地ガイアの息子のクロノスに敗れ、地中深くに追放されたのだという。
ケクロプス CeCrops
ギリシャ神話の中で都市国家アテナイを建国したとされる半神半蛇の怪物。上半身は髭を生やした人間の男性で、下半身が蛇の姿をしている。大地から生まれたとされている。
怪物の姿ではあるがアテナイの王で、半ば神のような存在としてアテナイの人々から崇拝された。この国がアテナイと呼ばれる以前、この国の所有権を争いアテナとポセイドンが対立した。その時、ケクロプスがアテナを選んだことで、この国はアテナイと呼ばれるようになった。
スパルトイ Spartoi
地面にまいたドラゴンの歯より生まれた武装した戦士。
テバイの泉に棲むドラゴンをカドモスが退治した後にドラゴンの歯を地面にまいたところ、スパルトイが生まれて互いに争い5人だけが残り、
テバイの貴族の祖となったという。
余った竜の歯は巡り巡ってコルキスの王アイエテスの手に渡り、その地でスパルトイとなってイアソンと戦ったという。
テバイの竜 The Theban Dragon
ギリシャ神話に登場するテバイにあるアレスの泉を守っていたとされる巨大なドラゴン。
軍神アレスの末裔で、黄金の鱗に覆われた蛇の姿で、身体が毒の汁で膨れていたとされる。泉に近づく者を許さず、カドモスがこの地に来た時も、泉に水を汲みに来た彼の部下を殺してしまった。これが命取りで、カドモスによって退治されてしまう。この竜の歯を地面にまいたところ、スパルトイが生まれたという。
デルピュネ Delphyne
ギリシャ神話に登場する怪物。下半身が蛇、上半身が人間の乙女の姿をしており、口からは火を吐く。テュポンがゼウスと戦って手足の腱を切り取って奪った時、これをコリユコスという岩穴に隠して番をしたのがデルピュネだという。アポロンが退治したピュトンと同一視される事もある。
ヒュドラ Hydra
ギリシャ神話に登場するアルゴス近郊の沼沢地に棲んでいた怪物。9本の首があり1本だけは絶対に不死身であった。首を切り落とすと切り口から2本の首が生えてきたため、ヘラクレスは首を切り落とすたびに従者のイオラオスに焼かせて再生を防ぎ、最後の1本を大きな岩で下敷きにして倒した。この怪物の血には恐ろしい毒性があり、不死の者でも耐え難い苦しみを味わう。ヘラクレスはこの血を持ち帰り、敵と戦う時に矢に塗った。
ピュトン Python
ギリシャ神話に登場するデルポイの山に棲んでいたとされる竜。デルポイは神託所があったことで有名だが、ピュトンは以前からあったテミスの神託を護っていたが、アポロンがやって来てピュトンを退治して大地の裂け目に投げ込んでデルポイの神託所を開いたという。
神託所では巫女たちが興奮状態で神の言葉を伝えるが、この興奮状態はピュトンの死体から出るガスによるものだという説もある
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ワイバーン(キリスト教神話) |
天啓と交流していた龍の一族で、天空路イカロスに駐屯している。
人間界にあるエルフ族に対して憎悪を持っている。
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フェニックス(エジプト神話) |
エジプト神話にでてくる霊鳥。アラビアの砂漠にすみ、五〇〇年あるいは六〇〇年ごとに焼け死ぬが、その灰の中から再び若い姿をして生きかえってくるという鳥。転じて、不滅の価値や精神をさす。不死鳥。
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ガルダ(インド神話) |
ガルダとも。インド、ヒンドゥー神話の鳥の王。ヴィシュヌの乗り物。別名にラクタパクシャRamtapaksa(赤い翼を持つもの、の意)、ガルトマーンGaratman(鳥の王、の意)、ヴァイナテーヤVainateya(ヴィナターの子、の意)。鳥の頭と嘴、赤い翼と爪を持ち、黄金色に輝く人間の体という姿をしている。蛇を常食とすという。これには母ヴィナターと蛇の一族とのかかわりが関連している。
この物語でのガルーダは強く、ヴァジュラで撃たれてもびくともしなかったが、インドラ神に敬意を払い羽を一枚落とした。この羽一枚で世界を支えられるという。ヴィシュヌ神、インドラ神と友情を結んでいる。ヴィシュヌ神はガルーダの強さに敬意をはらい、乗り物になってくれるよう頼んだ。交換条件で、霊薬なしで不死を手に入れ、描かれるときは神々より高い位置に描かれるようになった。
仏教では漢訳され、迦楼羅天、金翅鳥といわれる。仏典には須弥山に近づくものは金翅鳥になる(偉大なものに近づくものは偉大になる)という言葉がある。
東南アジアなどヒンドゥー文化圏で人気がある。インドネシアでは国章や航空会社の名前に用いられている。
ガルダの名前を3回唱えれて眠れば夜中に蛇にかまれることはないという。
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オーディン(北欧神話) |
オーディンは、古ノルド語名オージン
(Odinn )の英語への転写形。 本来の英語形は
ウォーデン(Woden )、また、ドイツ語では
ヴォータン(Wotan )という。絵画などでは、片目が無く、長い白髭を持った老人で、つばの広い帽子を被り、グングニルという槍を持った姿で表される。ユグドラシルの根元にある泉の水を飲むことで知恵を身に付け、魔術を会得する。片目はその時の代償として失ったとされる。神々の世界にあるヴァラスキャルヴの館に住み、高座フリズスキャルヴに座り、世界を見渡している。ヴァルハラという宮殿に、戦死した勇者(エインヘリャル)を集め、世界の終わりまで戦わせるといわれている。ヴァルハラでの戦いにおいては、敗れた者も日没とともに再び甦り、夜は大宴会を開き、翌日にはまた戦を行うことができるとされる。愛馬は八本足の戦馬スレイプニル。フギン(=思考)、ムニン(=記憶)という2匹のワタリガラスに、世界中を飛ばせてさまざまな知識を得ているという。また、足元にはゲリ(=貪るもの)とフレキ(=飢えるもの)という2匹の狼がおり、戦死者を食らうという。最後は、ラグナロクにて、ロキの息子である巨大な狼フェンリルによって飲み込まれる結末となってしまう。オーディンへは、ユグドラシルの木で首を吊り、クンニグルに突き刺されたまま、九日九夜、自分を最高神オーディンに捧げたという。(つまり自分自身に捧げたということ。)。これはオーディンがルーン文字の秘密を得るために行った行でもある(このときは縄が切れて助かった)。
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日本武尊(ヤマトタケルノミコト)(日本神話) |
ヤマトタケルは第12代景行天皇の子として誕生した。幼名を小碓命(おうすのみこと)といい,兄の大碓命(おおうすのみこと)とは双子の兄弟とも言われている。武勇に秀でていたが気性が激しく,兄を殺害してしまったため父からは疎(うと)んじられていた。
ある日,景行天皇の宮(日代宮:ひしろのみや-奈良県桜井市穴師)に呼ばれた大碓命は父から美濃の国にいる兄比売(えひめ)と弟比売(おとひめ)の姉妹を召しつれてくるように言われる。兵を連れて美濃に出かけた大碓命は,二人があまりに美しい娘たちだったので自分の下に置くことと決め,父の前には別の娘を差し出してごまかすことにした。しかし,このことが父に知られることとなり,大碓命は父の前に顔を出しづらくなってしまう。そのため朝夕の食事にも同席せず,大事な儀式に出ないことで父を怒らせてしまった。そこで,父は弟の小碓命(ヤマトタケル)に食事の席に出るように諭してくるように命じた。小碓命は早々に兄に会い,教え諭した。しかし,それでも大碓命が顔を出さないので,父が小碓命にどのように諭したのかをたずねたところ,「朝,兄が厠(かわや:便所)に入ったとき,手足をもぎ取り,体を薦(こも:=「菰」 わらを編んで作ったむしろ)に包んで投げ捨てました。」と答えた小碓命が16才のとき,父景行天皇は九州の熊襲(くまそ)を平定するように命じた。熊襲建(たける)兄弟は武勇に秀でていたが,大王の命に従わおうとしないので,征伐することになった。九州の熊襲建は大きな家を新築したばかりで,そこでは祝いの宴が催されていた。小碓命は少女のように髪を結い,叔母(倭比売)からもらった小袖を着て宴に紛れ込んだ。酒を飲んで上機嫌になっている兄弟を見ると,その前に進み出て目にとまるような仕草をした。色白で美しい小碓命に熊襲建の兄が声をかけてそばに座らせた。そして,兄が小碓命を自分の膝の上に抱きかかえようとしたとき,小碓命はここぞどかりに持っていた短刀で兄を一気に斬り殺してしまった。それを見て外に走って出ようとした熊襲建の弟を追い,背中から刀をさしたところ,弟は自分たち兄弟より強い者は西方にはいないが倭にはいたんだと知り,自分たちの「建」の名をもらってほしいと願う。そして,小碓命を倭建命(やまとたけるのみこと)と称えることにすると言って息をひきとった。小碓命はこれより倭建命(ヤマトタケル)と名乗ることにした。(「建」は勇敢な者という意味を持つ)
大和にある宮に戻る途中も,山の神,川の神,河口の神などの大王に従わない者たちを征伐した。出雲の国の出雲建(いずもたける)を征伐するときも頭を使って勝利し,国を平定した。
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